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2007年2月28日 (水)

『バイバイわたしのおうち』

4036312006_09__aa240_sclzzzzzzz_ 次回の読書会の課題本『バイバイわたしのおうち』(ジャクリーン・ウィルソン作)読了しました。

ピンクの表紙、かわいらしい漫画風のイラスト、ABCの順に進んでいく目次・・・といかにも児童書なのですが、内容は「両親の離婚」によって翻弄される女の子の物語。

翻弄されるって書くと「お涙ちょうだいもの」のベタベタした物語みたいだけど、主人公のアンディーの一人称で語られるから文章は軽い。

この本を読むまでもなく「両親の離婚」は子供にとって本当に大変な出来事だ。

父親も母親も友達も学校の先生もアンディーの悲しい気持ちを本当には理解していない。

両親はそれぞれ自分の再婚家庭にアンディーをひきとりたいし、それがアンディーにとって最善の道だと思っている。

でも、アンディーがほしいのは両親がそろった「わたしのおうち」なのだ。

大人は言う。「それはもうないのだからあきらめなさい。」

「あきらめなさい」・・・・この言葉を大人は何て安易に使うのだろう。

そしてあきらめきれない子供にこういうのだ。「いいかげんにしなさい。」「わがままを言っても通らないのよ。」

ああ、大人って本当に「わがまま」だ。(わたしも含めて)

あらためて「子供の心に寄り添う」ということは何て難しいことことなんだろう・・・と思った。

この辺り作者の技量を感じずにはいられない。何せ作者は立派な「大人」なのだから。

物語の最後にはアンディーは気持ちの整理がつき、一見ハッピーエンドにも思える。

でも、アンディーにとって「わたしのおうち」は二度と戻っては来ないのだ。

アンディーはこれからも強く賢く生きていくだろうと言う安心感とともに、その安心感の底にはあきらめと悲しみがいつも流れていることを感じざるを得ない。

なんとも複雑な読後感だった。

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